3Dプリンターで、釣りのルアーは作れます。 筆者はBambu Lab P1SとPETGで、MakerWorldに公開されているミノーを印刷し、お風呂で泳がせるところまで確かめました。浮くタイプ(フローティング)として、ちゃんと泳いでくれました。

この記事では、実際にやったことと、まだ途中のこと、一般的に言われているコツを分けて紹介します。

筆者が試したこと

プリンターBambu Lab P1S
フィラメントPETG
データMakerWorldで公開されているミノーのデータ
印刷を始めた日2026年5月
確かめたところお風呂に浮かべて、引いて泳ぎを見るところまで。フローティング(浮く)で、泳ぎも出た
まだのところ釣り場での実釣。強度は改善の余地あり

やってみて分かったこと

  • 形と浮き方は、データしだいでかなりそれっぽくなる。 公開データをそのまま印刷しても、一定のクオリティまでは届きました
  • いちばん工夫したのはサポートの付け方。 ルアーは丸みのある細長い形なので、どこにサポートを付けるかで、表面のきれいさと後処理の手間が大きく変わります。いろいろ試しました
  • 強度には改善の余地がある。 投げたり、魚がかかったりする力に耐えるには、壁の厚さや向きなど、まだ詰めるところがありそうです

💡 まず「お風呂テスト」から

釣り場に持っていく前に、お風呂や洗面器に浮かべて引いてみるのがおすすめです。浮くか沈むか、左右に揺れるか、まっすぐ泳ぐかが、その場で分かります。

素材の選び方

✓ PETG(ハードルアー向き)

  • • 水に強く、割れにくい
  • • ミノー・クランクベイトなど硬いルアーに向く
  • • PLAより粘りがあり、ぶつけても欠けにくい

✗ TPU(ソフトルアー向き)

  • • ゴムのように柔らかく、ワーム・グラブが作れる
  • • 糸引き・詰まりが出やすく、ゆっくり印刷する
  • • 硬いルアーには向かない

筆者は硬いミノーなのでPETGを使いました。海で使うなら、紫外線や海水に強いASAという選択肢もあります(反りやすいので、囲いのある機種向き)。

素材の特徴は「PETGフィラメントの特徴と使い方」「TPUフィラメントおすすめ」も参考にしてください。

データの探し方

1

MakerWorldで探す

「fishing lure」「minnow」「crankbait」などで検索。Bambu Lab機種なら、印刷設定ごと取り込めるデータが多く、筆者もここから選びました。

2

ほかのサイトも見る

Thingiverse・Printablesにもルアーのデータがあります。印刷した人のレポートがあるものは失敗が少なめです。

3

慣れたら自分で設計

Fusion 360などで、浮き方や重りの位置を考えながら作れます。

⚠ 作ったルアーを売るなら、ライセンスを確認

公開データの多くは「個人利用のみ」「商用利用不可」などの条件が付いています。印刷したルアーを販売したいときは、データごとのライセンスを必ず確認してください。

詳しい使い方は「MakerWorldの使い方ガイド」にまとめています。

サポートの付け方(筆者が工夫したところ)

ルアーは、お腹・背中・側面が全部曲面なので、どの面を下にして、どこを支えるかで仕上がりが変わります。筆者もここをいちばん試行錯誤しました。一般的に言われているポイントは次のとおりです。

  • ✓見た目を大事にしたい面(側面)にサポートが付かない向きで置く
  • ✓ツリーサポートを使うと、曲面に当たる面積を減らせる
  • ✓サポートとの境目(インターフェース)を設定すると、はがしやすく跡が残りにくい
  • ✓はがした跡は、あとでヤスリ・下地で整える前提にしておく

サポートの設定全般は「サポート材の設定と除去のコツ」で解説しています。

印刷設定の目安

ここは筆者の設定ではなく、一般的によく使われる目安です。データに印刷設定が付いていれば、まずはそれを使うのが安全です。

インフィル(中の詰まり具合)30〜60%。少ないほど浮きやすく、多いほど重く・強くなる
壁の数4〜6枚。水が入りにくくなり、強度も上がる
積層の高さ0.2mm前後。表面をきれいにしたいなら細かめに

防水・塗装(これから)

筆者はまだ塗装・コーティングまで進んでいません。一般的な流れは次のとおりです。

1

防水

表面に小さなすき間があると水が入って浮き方が変わるので、エポキシ樹脂などでコーティングするのが定番です。

2

下地

サーフェイサーを吹いて、積層の跡やサポートの跡を整えます。

3

塗装

スプレーやエアブラシで色を付け、目やエラを描きます。

4

トップコート

ウレタンクリアなどで仕上げて、塗装を守ります。

5

金具を付ける

フックやリングを付けて、もう一度お風呂で泳ぎを確認します。

よくある質問

Q. 3Dプリンターで作ったルアーは本当に泳ぐ?

A. 筆者が試したPETGのミノーは、お風呂でフローティング(浮く)として泳ぎました。データと浮き方の設定しだいで、十分それらしく動きます。

Q. PLAでも作れる?

A. 形は作れますが、水や衝撃にはPETGのほうが向いています。釣り場で使うならPETGがおすすめです。

Q. 強度は大丈夫?

A. 筆者のミノーは強度に改善の余地がありました。壁の数を増やす、向きを変える、コーティングで補強するなどの工夫が必要です。

まとめ

💡 まずは公開データを1つ印刷して、お風呂に浮かべてみる

公開データとPETGがあれば、泳ぐルアーまではたどり着けます。いちばん差が出るのはサポートの付け方なので、向きとサポートを変えながら何本か刷ってみてください。釣り場で試したら、この記事も更新します。

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