3Dプリンターのトラブルのほとんどは原因と対策のパターンが決まっています。 この記事では頻出するトラブル6種類の原因と解決策を網羅的にまとめました。
初心者ガイドは「3Dプリンター初心者ガイド完全版」もあわせてご覧ください。
ベッドに貼り付かない
主な原因
- • ノズルとベッドの距離が遠すぎる
- • ベッド温度が低い
- • ベッド表面が汚れている(手の脂など)
- • 印刷速度が速すぎる(1層目)
解決策
- ✓ レベリングを再実施してノズルとベッドの距離を詰める
- ✓ ベッド温度を5℃上げる(PLAは50〜60℃推奨)
- ✓ IPA(無水エタノール)でベッド面を清掃する
- ✓ 1層目の速度を通常の50%以下に設定する
- ✓ ブリム(縁取り)をスライサーで追加する
フィラメントが詰まる(目詰まり)
主な原因
- • ノズル温度が低すぎる
- • 湿気を吸ったフィラメントを使用
- • 速度が速すぎてフィラメントが送り切れていない
- • ノズルが長期間使用で摩耗・汚染
解決策
- ✓ ノズル温度を5〜10℃上げる
- ✓ コールドプルでノズル内の異物を除去する
- ✓ フィラメントを乾燥させる(60〜70℃で6〜8時間)
- ✓ ノズルを交換する(500〜1,000時間が目安)
反り(ワーピング)
主な原因
- • ベッド温度が低い
- • 印刷物の底面積が大きい
- • フィラメントが湿気を含んでいる
- • 冷却ファンが強すぎる(最初の数層)
解決策
- ✓ ヒートベッドを使用してベッドを温める
- ✓ スライサーでブリム(縁取り)を追加する
- ✓ ドラフトシールド(風よけ)を有効にする
- ✓ 1〜3層目の冷却ファンを0〜50%に設定する
- ✓ ABSの場合は密閉チャンバー内で印刷する
糸引き(ストリング)
主な原因
- • ノズル温度が高すぎる
- • リトラクション設定が不十分
- • フィラメントが湿気を吸っている
- • 印刷速度が遅い(移動中に滲み出る)
解決策
- ✓ ノズル温度を5℃下げる
- ✓ リトラクション距離を増やす(Bowden式:4〜6mm、Direct式:1〜2mm)
- ✓ リトラクション速度を上げる(40〜60mm/s)
- ✓ 移動速度を上げる(150mm/s以上)
- ✓ 「Combing」または「Avoid Crossing Perimeters」を有効にする
層剥離・積層割れ
主な原因
- • ノズル温度が低すぎる(層間接着不足)
- • 印刷速度が速すぎる
- • 冷却が強すぎる
- • 積層ピッチが大きすぎる
解決策
- ✓ ノズル温度を5〜10℃上げる
- ✓ 印刷速度を下げる
- ✓ 冷却ファンを弱める(40〜60%程度)
- ✓ 積層ピッチをノズル径の75%以下に設定する
アンダーエクストルージョン(出材不足)
主な原因
- • エクストルーダーのグリップ不足
- • フィラメントの巻き絡まり
- • フローレートの設定ミス
- • 部分的なノズル詰まり
解決策
- ✓ エクストルーダーの締め付け具合を確認・調整する
- ✓ スプールのフィラメントが絡んでいないか確認する
- ✓ フローレートを100〜105%に設定する
- ✓ ノズルを清掃または交換する
印刷前チェックリスト
ベッドのレベリングを最後に実施してから大きな変化はないか
フィラメントが乾燥した状態か(しばらく使っていない場合は乾燥を)
ノズルの詰まりや汚れがないか
スライサーの設定(フィラメント種類・温度・速度)が正しいか
ベッド表面が清潔か(IPA拭き取りを推奨)
印刷中の振動で本体がずれないか(平らな場所に設置されているか)
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